露地野菜とは?露地栽培のメリット・デメリットとハウス栽培との違い

露地野菜という言葉を聞いたことがありますか。旬の野菜を楽しみたいと思うなら、露地栽培については知っておく必要があります。露地栽培でつくられた野菜はハウス栽培で作られた野菜とは違った魅力があるのです。今回は露地栽培の特徴や、露地栽培とハウス栽培の違いについてお話していきます。

1. 露地野菜とは

露地野菜とは、屋内ではなく屋外で栽培された野菜のことをいい、施設の維持コストやメンテナンスを行う手間がかからないため手軽に栽培することができる方法です。日本でよく露地栽培されている野菜として、キャベツ・白菜・大根・人参・レタス・スイカなどがあげられます。露地栽培は野菜だけでなく、チューリップなどの花の栽培もおこなわれています。

2. 露地栽培のメリットとデメリット

露地栽培は農業に従事する人の多くが行っている栽培方法で昔から親しまれている方法です。昔から愛されている露地栽培にはさまざまなメリットがあります。一方で、自然を相手にする以上、屋外で栽培する露地栽培特有のデメリットもあります。

2-1. メリット

まず一番のメリットは、野菜の栽培を始める上で費用を安く抑えることができるという点です。初期費用が安く済む上に、屋内での栽培と比べて施設の維持費用などに頭を悩ませる必要はありません。農業を始める上で初期コストが安く済むというのは最大の強みです。そのため今でも日本の農業において露地栽培は最も主流な野菜の栽培方法といえます。
また、広い作付面積を確保しやすいため、大規模な栽培が可能という点も魅力のひとつです。露地栽培の場合は、土地さえ確保できればどこまでも規模を拡大できます。
その他にも、露地栽培の作物は太陽の光をたっぷり浴びて育つので、旬の時期の野菜はうまみや栄養を豊富に蓄えやすく、よりおいしい野菜を栽培するなら露地栽培の方が良いでしょう。

2-2. デメリット

一方で、露地栽培にはデメリットも存在します。一番のデメリットとしては、自然環境の影響を大きく受けるため、大雨や台風、大寒波や猛暑などにより作物が全滅してしまうという例も後を絶ちません。露地栽培における野菜への影響はこれらの自然災害だけにとどまらず、害獣や害虫、害鳥被害の対策をしなければならないという点で栽培の難易度をあげている要因となっています。

3. 露地栽培とハウス栽培の違い

露地栽培とは反対に、屋内で野菜を栽培する方法もあります。屋外での栽培は露地栽培で障害になる要素を克服しているというメリットや、逆に露地栽培にはないデメリットも存在します。

3-1. ハウス栽培とは

ハウス栽培とは、野菜などの作物をビニールやポリエチレンなどのプラスチックフィルム、ガラスなどを使用したビニールハウス内で栽培する方法のことを指します。ハウス栽培の他に施設栽培とも呼ばれる栽培方法です。ビニールハウスの中で温度調整や湿度管理などを行い作物が最適に育つことのできる環境を、栽培する人が提供するという点に特徴があります。

3-2. ハウス栽培のメリット

ハウス栽培における最大のメリットは天候や気温、自然災害などにほとんど影響を受けることがないという点です。露地栽培では天候や気温、自然災害の影響を大きく受けますが、ハウス栽培では温度や湿度は管理されているので一年中適温に保たれています。そのため寒波や猛暑が続いても作物に影響はほとんどありません。この点では、露地栽培よりハウス栽培の方が安定した栽培を行うことができるので安心です。
また、ビニールハウス内に害虫や害獣、害鳥などが入ることがほとんどないのでこれらの被害を受けずに済みます。どんなに肥料にこだわって丹精込めて栽培していても、害虫などに食べられてしまっては元も子もありません。そうした被害を減らせるという点からもハウス栽培は安心です。

3-3. ハウス栽培のデメリット

もちろんハウス栽培にもデメリットはあります。一番のデメリットは、ハウス栽培は初期費用が高く栽培を行っている間の維持費用も多額にかかってしまうという点です。さきほどメリットのところで温度管理や湿度管理を行うため天候や気温などの影響を受けづらいというお話をしましたが、温度や湿度を管理するためには専用の機械が必要となります。その機械を導入するためのコストや機械を動かし栽培していく上での電気代や燃料費などのコストが必要です。
また、こうしたハウスを導入した後に規模を拡大しようとすると、追加で機械の費用やかかることや維持費用がさらに上昇するという点から作付面積を増やしづらいというデメリットがあります。
一方露地栽培であれば、これらのハウス維持にかかる費用は一切かからないためコスト面の心配をあまりする必要がありません。栽培を始めやすく作付面積を拡大しやすいという点では、露地栽培の方が優れているといえます。

4. まとめ

今回は露地野菜の特徴と、露地栽培とハウス栽培の違いについてお話していきました。消費者目線でみると、美味しい旬の野菜を食べたいなら露地栽培の野菜が良いものですし、一年中一定の品質の野菜が食べたいのであればハウス栽培の野菜が良いでしょう。露地栽培とハウス栽培にはそれぞれ異なるメリットとデメリットがあるので、栽培する野菜やコスト面なども念頭に入れて野菜栽培を行う必要があります。 「食彩たつ」では、露地栽培で育てた旬の野菜をふんだんに使った料理や、新鮮な魚にこだわったお刺身など、魚や野菜のプロが選りすぐった食材を使用した料理を提供しています。旬の野菜や新鮮な海鮮料理が食べたくなったらお気軽に「食彩たつ」までお越しください。