地鶏・銘柄鶏好感度コンテスト最優秀賞受賞の銘柄鶏「錦爽鶏」の魅力や特徴とは？

名古屋コーチンや比内地鶏、薩摩地鶏などブランド鶏は数多くありますが、コンテストで最優秀賞を受賞した「錦爽鶏（きんそうどり）」はご存知でしょうか。こだわりの飼育法で手間暇かけて育てられ、流通量も少ないため大変希少な銘柄鶏です。この記事では、錦爽鶏の魅力や特徴をお伝えします。

1. 錦爽鶏（きんそうどり）とは？

「銘柄鶏」とは、どんな鶏でしょうか。銘柄鶏とは、一般的なブロイラーと比べて飼育方法や飼育環境に工夫を加えることで風味や味が改良された鶏のことを指します。「錦爽鶏」も、そんな銘柄鶏の1つです。

錦爽鶏は、「地鶏の傑作品」とも称される愛知の地鶏「名古屋コーチン」を生産する会社がそのノウハウを生かして生産している銘柄鶏です。2008年2月には商標登録され、オリジナルブランドとして確立しています。さらに2017年には東京ビッグサイトで開催された「第13回地鶏・銘柄鶏好感度コンテスト」において、錦爽鶏が最優秀賞に輝きました。
そんな錦爽鶏は多くの飲食店などで使用したいと指名される銘柄鶏ではあるものの、こだわりの飼育法ゆえに出荷量が少なくなかなか味わえない「幻の鶏」です。さらに一つの飲食店に卸したら、近隣の店舗には卸さないとも言われているので、なかなか味わうことができない銘柄鶏なのです。

2. 錦爽鶏の飼育法や加工法、出荷方法の特徴とは？

錦爽鶏の飼育法や加工法、出荷方法にはどのような特徴があるのでしょうか。

2-1. 農場指定システムを採用

錦爽鶏は、「トレーサビリティ」と呼ばれる農場指定システムを採用しています。決められた指定農場だけで飼育されているため、高品質が保たれるというわけです。製品パッケージには生産者IDが記載されていて、購入者は生産農場や生産者などの情報を簡単に検索できます。さらに食品衛生法に則って、食鳥検査員による検査を行います。安心・安全に食べられる体制が整っているというわけです。

2-2. 飼料へのこだわり

錦爽鶏は、独自に開発された、天然の広葉樹から採取された木酢液が入った設計飼料を食べて育ちます。

2-3. 飼育マニュアルの確立

錦爽鶏を育成するに当たって、厳格に定められたマニュアルが定められています。そのため、飼育農場による品質のばらつきがなく、品質の良さが保たれます。

2-4. 熟練の職人による手ばらし・外はぎ

現代の鶏肉処理は機械化されている中で、錦爽鶏の解体は全て熟練の職人による手ばらし・外はぎで行っています。そのため、肉の内部から出る液体「ドリップ」が少ないのが特徴です。

2-5. 緑豊かな土地で平飼いされる

多くの養鶏場が積み重ねられたケージの中で鶏を飼育しているのに対し、錦爽鶏は地面に放して養鶏しています。そのため運動量が多く、ストレスがない鶏が育ちます。

3. 錦爽鶏のおいしさや魅力とは？

さまざまな飼育方法の工夫でこだわって育てられた錦爽鶏は、どのようなおいしさや魅力があるのでしょうか。

3-1. 皮が薄く脂肪が少なめ

平飼いされてたっぷり運動して育っているので皮が薄く脂肪が少なめなので、錦爽鶏はとてもヘルシーです。高たんぱく・低カロリーで、健康や美容を気にする人にもおすすめです。

3-2. コクのある旨味がたっぷりでジューシー

錦爽鶏はコクがある旨味が強いのが特徴です。噛んだ時に旨味がたっぷりあふれジューシーな食感です。噛めば噛むほどおいしさが口いっぱいに広がります。鶏肉の旨味はドリップとともに流れ出てしまいますが、ドリップが少ない錦爽鶏は旨味がたっぷりなのです。

3-3. 鶏肉特有の嫌な匂いがない

木酢液入りの飼料を食べて育った錦爽鶏は、鶏肉特有の臭みがなく、食べやすいのが魅力です。

3-4. 食べやすい柔らかさ

パサつきがなくしっとりしていて、加熱しても柔らかな食感が楽しめます。

3-5. よく引き締まり程よい弾力

自然豊かな土地で平飼いされる錦爽鶏は、よく引き締まっていて程よい弾力感が感じられる肉質です。

4. 錦爽鶏のおすすめの食べ方

加熱してもパサつかずしっとり柔らかな食感が楽しめる錦爽鶏は、ソテーやカツ、棒棒鶏や蒸し鶏などさまざまな料理で楽しめます。唐揚げなら、噛んだ時にジュワッとあふれるジューシーな肉汁が味わえます。鶏鍋にすれば、濃厚な旨味がスープに溶け出して汁までおいしくいただけます。
とくにおすすめなのが、シンプルな焼き料理です。焼き鶏やもも焼きは、最も錦爽鶏のおいしさを引き出せる調理方法でしょう。味付けもシンプルに塩でいただくのがおすすめです。

5. まとめ